相互作用がハミルトニアン で記述される系があるとする。
自由度を一般に
(i=1,2,...), 系のパラメターを
(a=1,2,...)とする。
例えば、強磁性体の場合、
としては各格子点上のスピン自由度、
Kはスピン間の結合定数や、外からかけた磁場
などを表す。
系の熱力学的性質は、統計力学によって記述される。 統計力学では、 ミクロカノニカル・アンサンブル (エネルギー、粒子数一定の下で等重率の原理に基づく)、 カノニカル・アンサンブル(熱浴と接触した系)、 グランドカノニカル・アンサンブル(熱浴、粒子浴と接触) のような方法があるが、 Eq. (1)のような系の場合、 カノニカル・アンサンブルとして扱うのが適している。
カノニカル・アンサンブルでは、系の物理量に関する統計
力学的平均値
は、アンサンブル平均、
を
の関数として求めることが出来れば、
自由エネルギーを求めることが出来、従って種々の熱力学量
を求めることができる。
例えば、
これらの熱力学関数に加えて、相関関数という量が重要である。
これは、系の自由度同士の相関が距離に従ってどのように変化
するかを表している。
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